Jリーグが来季のJ1優勝チームに最大で総額21億5000万円を支給すると、各クラブに提案したことが分かった。Jリーグは4日、東京・文京区のJFAハウスでJ1~J3の合同実行委員会を開き、J1の大会方式について来季から3年ぶりに1シーズン制に戻すことなどを話し合った。その中で議論が白熱したのが、均等分配金や傾斜分配金(強化分配金)優勝賞金についてだった。

 関係者によると、Jリーグが提案したのは次の4点。(1)均等分配金はJ1は3億5000万円(J2は1億5000万円、J3は3000万円)。(2)傾斜配分金は30億9000万円を原資として優勝チームには総額の約半分に当たる15億円。残りはJ1の順位によって決め、4位または6位まで支給する(3)優勝賞金は3億円(4)降格チームには2年間、安定基金を支給する。

 村井満チェアマン(57)は「傾斜配分に関しては、すべてをチーム強化費に充てるもので強化配分金と考えている。監督や大物外国人、若手育成、施設の充実などに使ってもらう」と話した。

 Jリーグが各クラブに提案した金額が12日の理事会で承認されれば、J1優勝チームには21億5000万円が支払われることになる。今季の最大4億8000万円の4倍以上。プロリーグとして、さらにグレードアップすることになる。

 ◆実行委員会での合意事項 ▼大会方式 J1は来季から3年ぶりに1シーズン制に戻す。2ステージ制とチャンピオンシップで年間優勝を決める現行方式は今季限り▼新設 国際的な競争力の向上を狙った強化配分金を新設▼規定緩和 アジア・チャンピオンズリーグの規定変更を見越し、外国人選手の登録規定を緩和▼ルヴァン杯活用 2020年東京五輪世代の強化策としてルヴァン杯を活用。若手の出場やベンチ入りを義務付ける新ルールを検討する。