湘南ベルマーレのDF杉岡大暉(18)が、U-20W杯韓国大会から帰国後、中2日で先発し、フル出場した。

 杉岡は5月27日のイタリア戦、同31日の決勝トーナメント1回戦ベネズエラ戦と2戦連続でフル出場も敗れ、5月31日に帰国した。その後、2日間、湘南の練習に参加。この日は4バックの左で先発に名を連ねると、力強いドリブルで前線に仕掛けた。前後半、それぞれ1本ずつシュート放ち、シュート数はチーム最多の2本。「きつくないと言えば、ウソになるかもしれないですけど、そんなに体調は悪くなく臨めたと思います」と振り返った。

 曹監督からは「タフになれ」と言われ、ピッチに送り出されたという。その曹監督も会見で、杉岡の積極性を、驚きを交えて評価した。

 曹監督 大暉はU-20代表で帰ってきて、悔しい思いをした。左サイドバックで公式戦に出たのも初めて。4試合通じて、やれることが分かった。となったら、普通は戻ってきたこの試合で、安定したパフォーマンスを見せなきゃいけないなと思いがちだけれど…どこまで行くの? というくらいドリブルをする。ああいうメンタリティは大したもの。俺としては、取られたらカウンターをやられちゃうよと思っても、何回も何回も行けるのが財産。

 杉岡は「1対1の場面が多かったので、そこで避けたらチャレンジじゃないし、自分も成長しないと思ったので、積極的に行こうと思ってやりました」と淡々と語った。

 その裏には、U-20W杯で得た手応えと、そこで見えた世界への思いがあった。

 杉岡 世界を相手に、僕自身も、ある程度やれた手応えはあったので、そういう意味では、自分に自信がつながった大会だった。(対戦したのは)速くて強い相手だったし、もっと止めるようになりたい。サイドを制圧し、自分のものにしたいという気持ちは少しずつ出てきています。

 杉岡の目線は、世界に向き始めている。【村上幸将】