川崎フロンターレがMF阿部浩之(27)のミドル弾の1得点を守り抜き、サンフレッチェ広島に競り勝った。

 後半11分、ペナルティーエリア左外で阿部がこぼれ球を拾った。MF中村憲剛(36)が相手DFを引き連れて裏へ走り込む。中村の動きでシュートコースが空き、阿部は迷わず左足を振り抜いた。

 「前半、シュートが打てていなかったので、打とうと思っていた」。中村らチームメートも「スーパーゴール」と賛辞を贈る弾道だった。

 阿部は今季、ガンバ大阪から川崎Fに加入。チーム最多の今季5点目が決勝点となった。阿部は「前で使ってもらっているのでシュートチャンスが多い。フロンターレは(前に)いいパスをくれる」と仲間に感謝した。

 この試合で2月に右脛骨骨折で離脱していたDFエウシーニョが復帰。右足ふくらはぎの痛みで4日の横浜マリノス戦を欠場していたMF大島僚太(24)も先発に名を連ね、90分プレーした。アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で8強入りし、連戦が続く前に、戦力も整いつつある。中村は「これからチームに競争が生まれる。勝ち点3がいろんなものをもたらせてくれる」と手応えを口にした。