浦和レッズはホームで大宮アルディージャとのさいたまダービーを2-2で引き分け、堀孝史新監督(49)の就任初戦を白星で飾ることはできなかった。前半26分にFW興梠がPKを決めるなど2度リードするも後半43分に追いつかれた。

 結果的に1点目のミスが響いた。自陣内でDF宇賀神がDF遠藤に出したなんでもない横パスがずれて相手に奪われ、そのまま失点を許した。MF柏木は「プロとしてはあってはならない失点」と悔しさをあらわにし、「それまでのチャンスを決めなかったのもよくなかった」と攻撃陣の責任も口にした。

 7月31日に就任した堀監督は短期間で課題だった守備の改善に着手。練習を非公開とし、カバリングなど個人判断となっていた部分を整理した。ピンチは減ったが、ミスに不運が重なって2失点。指揮官は「コンパクトな守備はできた」と一定の評価はしつつ「あってはならないところで失点したことは残念」と厳しい表情だった。16年ぶりとなるリーグ戦14試合連続失点となった。

 選手に「本当の意味での競争をしよう」とハッパを掛け、この日はこれまで出場機会が少なかった新加入のMF菊池を先発させた。先制点にからむ活躍をした25歳について「ずっとひたむきで、チームの刺激になればいいと思った」と起用の意図を明かした。勝利にはあと1歩届かなかったものの、「堀カラー」は初戦から見えた。中3日で迎えるアウェー甲府戦で、次こそ勝ち点3をつかむ。【岡崎悠利】