北海道コンサドーレ札幌は14日、札幌・宮の沢で控え組が札幌大と練習試合を行い、ベガルタ仙台から途中加入したDF石川直樹(31)が、先発で約30分出場した。仙台在籍時に右ふくらはぎの肉離れで戦線離脱しており、約1カ月ぶりの実戦復帰。「個人的には仙台戦に出たい気持ちはあるけど、再発しないことが一番」。慎重を期しながらも、20日柏との練習試合(日立柏)を経て、古巣相手の26日仙台戦(札幌厚別)出場を目指す。

 練習試合ではセンターバックに入り、最後列の真ん中でDFを統率した。前半に1失点するなど1-2で敗れたが「自分の状態を確認したり、他の選手の特徴を知るため、短い時間だったけど充実していた」。3バックの中央は公式戦で未経験も「カバリングの感覚は同じ。徐々に慣れていけたら」と、新しい挑戦に意欲を見せる。「もう少し、どうやって相手をはがしていくかなど、やっていきたかった。みんなイライラしていたので、声を出して打開できたら良かったけれど」と課題も見えた。

 前日13日、J1残留のライバル甲府との直接対決は、1-1で引き分け。この日、練習前のミーティングでは、四方田監督から「まだ、自分たちでどうにでもなる順位にいる」と話があった。チームはここまで、0封がわずか3試合しかない。「1日でも早く100%の状態に近づけたら。チームが上に行ける手助けをしたい」と石川。守備のスペシャリストが、残留へのキーマンになる。【中島宙恵】