ツエーゲン金沢の柳下正明監督(57)は、4失点を喫しての大敗に「ある程度、気を付けてトレーニングしていたけれど、キックオフとセットプレーでやられたのは残念。そこが力の差だと思う」と悔しさをにじませた。

 キックオフから中央、右と流れるような速いパス回しを見せる湘南の攻めに翻弄(ほんろう)され、開始わずか1分で先制を許すと、1-3で迎えた後半24分には、FKをDFアンドレ・バイア(33)に頭で4点目を押し込まれた。

 0-3の後半21分には、湘南の一瞬のスキを突きDF石田崚真が右サイドを突破すると、ラストパスを受けたMF中美慶哉(26)が右足でゴールを決め、1点を返した。1-4の同ロスタイム4分にも、FW金子昌広(26)が右足でゴールを決め、2点を返して試合を終えた。「力の差があると言ったが、2点返したのは今後の収穫では?」と聞かれると「1点目は、フリーランニングで相手の嫌なところに持っていけたのは良かった。最後の点は、向こうも油断ではないが全力ではないだろう」と淡々と振り返った。

 柳下監督は「遠くを走っているチームに(開始早々に先制点を)プレゼントして戦うのはきつい。ボールを奪うことを目指してやっていかないと、勝ち点は取れない。トレーニングして精度を高めたい」と表情を引き締めた。【村上幸将】