京都サンガFCの元日本代表DF田中マルクス闘莉王(36)が2試合連続の途中出場でチームを最終戦勝利に導いた。

 後半23分にFW大野耀平(22)と交代すると、そのままトップの位置へと入った。今季はチーム最多の15得点を挙げており、この日は得点こそ奪えなかったが、前線での抜群の存在感で相手にプレッシャーを与え続けた。

 今年1月に名古屋グランパスから完全移籍で加入。度重なるけがにも苦しんだ今季を振り返り「今までで1番苦しかったシーズン。体を戦える状態にするのが大変だった。チームを自動昇格圏やプレーオフに連れて行かないといけなかったので、それができず申し訳ない」と12位で終わったチームの成績を悔やんだ。

 来季の去就については「まだ考えていないので、今日帰って整理して考えたい」と話した。「どちらかと言えば(現役の)終わりが見えているというか、早く終わらす方向に向かっているので。もう20年以上やってるんだから。もうちょっといい形で終わりたいというのもあるけど、自分の気持ちが全てなので。燃えるものが少なくなってきたら終わり。そういうことも含めて自分の心に聞いてみます。(最近は)イメージと体の反応が違う」と話した。

 同年代で、ともに日本代表でも戦ったG大阪の遠藤保仁(37)やアビスパ福岡の駒野友一(36)がまだ現役であると水を向けられると「ヤットさんみたいにジョギングでサッカーできればいいけど、自分はできない体だから。ガツガツ競り合いをしないといけないし、体もぶつけないといけない」と笑わせていた。