浦和レッズMFラファエル・シルバが万感の優勝弾を決めた。0-0の後半43分、最前線でMF武藤の縦パスを受けると、DFの前で反転して抜け出す。迷わず右足でクロスバーをかすめるシュートを蹴り込んだ。「よく覚えてない。とにかく無邪気に喜ぼうと」。第1戦から2戦連発。その試合で痛めた右足で引導を渡した。

 今大会の得点ランク2位となる通算9ゴール。5万7727人の前で歓喜の赤い渦にのみ込まれ「言葉にならないような喜び。右足首の痛みはきつかったが、100%のアドレナリンを保ってプレーした」。涙を流してファンに感謝した。

 第1戦の後、自身の写真共有アプリに相手サポーターからとみられる差別的投稿を受けたが「僕の心を傷つけることはできなかった」と結果で黙らせた。心身とも極限の1週間をアジア制覇で締めくくり「クラブW杯では日本を代表し、MAXのパワーを出したい」と笑顔で拳を突き上げた。