首位鹿島アントラーズを勝ち点2差で追う2位川崎フロンターレが今日2日、初タイトルを懸けてホームで大宮アルディージャと対戦する。警告3枚で出場停止目前だったDF奈良竜樹(24)DF谷口彰悟(26)のセンターバックコンビは前節浦和レッズ戦で警告を受けず、最終節に出陣可能となった。現在33試合で32失点と、昨季のクラブ記録34試合39失点の更新はほぼ確実。最後も無失点で勝って鹿島の結果を待つ。鹿島は勝てば2年連続9度目の優勝が決まる。

 初タイトルへ舞台は整った。谷口、奈良、攻守の要であるMF家長、DFエウシーニョの4人がここ2試合、警告3枚の状態だった。前節浦和戦を切り抜け、最終節でセンターバック2人が出場停止になる事態は回避。ルヴァン杯決勝で無念の出場停止だった奈良は「ずっと奥さんからも手を使うな、と言われていました」と苦笑し「試合中はカードは気にしていなかったけど、結果的にもらわずに4人が最後を迎えられたのは良かった」と話した。

 今季の32失点は磐田(30)、鹿島(31)に続いて3番目に少ない。1試合平均失点は0・97で、谷口は「1を切るのは開幕前からの目標。なかなかできることではないと思っていた。最後も0で終えたいですし、それぐらいの自信もある」と完封で締めるつもりだ。

 大宮に勝ち、鹿島が磐田に引き分け以下なら逆転優勝が決まる。奈良は「1年積み上げてきたものを大宮戦で出せば結果がついてくる。最後に優勝がついてきたらプレゼントのようなもの」。等々力の地で、大宮に攻守で圧倒するフロンターレスタイルを発揮すれば、神様が初タイトルを授けてくれると信じている。【岩田千代巳】