横浜F・マリノスは12日、大本山總持寺(横浜市鶴見区)で今季の必勝祈願を行った。

 近年は主将や選手会長の選手とクラブスタッフ数人で行っていたが、昨季から就任した古川宏一郎社長の呼び掛けで、アンジェ・ポステコグルー新監督らスタッフ、全選手の50人が参加した。選手らは神妙な面持ちで約1時間の儀式に臨み、今季の躍進を願って手を合わせた。

 クラブにとっては10年ぶりとなる選手全員参加での祈願を行った古川社長は「全員で来ることに意味があると思っていました。開幕まであと2週間、必要な準備をして迎えてくれると思います」と期待を込めた。日本で初指揮となる元オーストラリア代表監督のポステコグルー監督と並んで焼香もあげ「(順番が)最初だったので間違えないようにというのと、隣のアンジェがついてきているか心配しながらあげた」と笑わせた。

 そんなポステコグルー監督は、人生初となる日本のお寺での儀式について「特別な儀式でした。もちろん日本に来るとなれば、サッカーだけでなく、こうした文化を経験できるところが素晴らしいと思います」と振り返った。

 取材陣に祈願内容を問われると「このような特別な儀式なので、サッカーのことではなく、自分が愛する人や、みなさんの健康や幸福の方が大切だと思う。なので、そういったことを考えていました」と明かし、最後に日本語で「アリガトウ」と笑みを浮かべながらあいさつして去っていった。