ベガルタ仙台の「ラガーマン」が、相手を蹴散らす。新加入FWラファエルソン(20)が、今日7日のルヴァン杯1次リーグA組初戦のJ2アルビレックス新潟戦で、公式戦初出場初先発することが濃厚になった。6日の紅白戦に主力組の1トップで出場。加入から1カ月でチャンスを得て「ハードワークをし、チームに貢献する。勝利が一番大事だ」と意気込んだ。

 紅白戦で異次元の推進力を披露した。183センチ、93キロの巨体は、ボールを取られてもすぐ取り返す。倒れそうになっても体勢を立て直し、相手選手を引き連れ駆け上がった。対応したMF奥埜博亮(28)は「見ての通りです。相手を背負った状態でもボールを奪われない。あのごちゃごちゃした状態でも強さを発揮できる」と手を焼いた。

 渡辺晋監督(44)は、奥埜の発言を伝え聞くと「1人モール」と命名した。「ラグビーのモールを1人でやってしまう。体形もラグビー選手」と絶賛した。ゴール前において1人で複数人を相手にしても、突破し「トライ」(得点)を奪う可能性を秘めている。

 サッカーの枠に収まらない規格外の体を持つ背番号18は、チャンスメークもできる。FWジャーメイン良(22)は「体が強くボールを収めてくれるから、僕も(FW西村)拓真もシュートを打ちやすいし、スピードに乗って背後へ抜け出せる」と攻撃の起点になると期待した。【秋吉裕介】