昇格組同士の対戦となった湘南ベルマーレと名古屋グランパスの試合は、0-0の引き分けに終わった。

 シュート数は名古屋の11本に対し、湘南は5本だったが、好位置でボールを奪うとカウンターを仕掛け、名古屋ゴールを脅かした。

 主将のFW高山薫(29)はリーグ戦で今季初先発してフル出場。勝利はならなかったが、前節の川崎フロンターレ戦に続き、タレント豊富な攻撃陣を誇るチームから貴重な勝ち点1を手にし、チームの進化を感じている。

 J2に降格した16年は第9節の横浜戦まで勝利を挙げられなかったが、今季は開幕から1勝2分けと着実に勝ち点を重ねている。高山は「2年前だったら、もしかしたら前半でいいプレーをしても点が取れなくて、後半でやられていたかもしれない。でも、後半押される時間はありましたけど、やられる感じは正直なかった」と話した。

 川崎F戦同様、名古屋戦も相手にボールを保持され、守備の時間が長かった。だが、最後はしっかりゴール前に人数をかけて体を張り、得点は許さなかった。高山は「去年から1-0の試合とか多くて。自分はけがで出ていなかったけど、外から見て、体を張る部分とかみんなに教えてもらった。勝ち点3は取れなかったけど、勝ち点1と0では全然違う。そこは16年とは違う部分」と勝負強くなったチームに手応えを感じている。 

 今季はMF梅崎、大卒ルーキーのMF松田らが加入し、チーム内競争も激化。主将の高山も定位置は約束されていない。「出られないのは悔しいですけど、他のメンバーもすごくいいので、ポジティブに頑張れる。また、次もポジション争いがあるので頑張りたい」と、次節の東京戦へ気持ちを切り替えた。