FC東京の16歳FW久保建英が、J2アルビレックス新潟戦の後半31分に左足でゴールを決めた。今季公式戦5戦目にしてトップチームで初ゴール。16歳9カ月10日での得点は、ルヴァン杯史上最年少ゴールになった。

 久保は後半25分、大森に代わってピッチに立った。そして後半31分、ペナルティーエリア左でボールを受けると、一気に切り込み左足でゴール右隅に決めた。

 新潟は、11日の京都サンガとのリーグ戦から先発全員を入れ替えた。中でも、下部組織出身で全国高校サッカー選手権で初優勝した前橋育英(群馬)から加入したルーキーDF渡辺泰基(18)が、今季公式戦5戦目にして初出場した。渡辺は、前橋育英時代と同じ、左サイドバックに入った。高校時代は、鋭くダイナミックなオーバーラップとクロスが武器だったが、この日は思い切った上がりは控え、前半19分には東京MF大森晃太郎のクロスを確実にクリアするなど、落ち着いた守備が目立った。前半28分には、この試合で初めて前線に上がり、MF高木善朗らとパス交換し、攻撃のタイミングをうかがった。

 一方、東京は10日のとのリーグ戦から6人、メンバーを替えたが、FWディエゴ・オリベイラ、MF高萩洋次郎、東慶悟、大森と攻撃陣は磐田戦と、ほぼ同じ顔触れで、前半から圧力をかけた。前半12分に大森の右クロスをFW富樫敬真がヘッド、同18分には富樫がゴール前で落としたボールを、オリベイラがシュートも、枠を捉えることが出来ない。

 東京は終始、攻め込みチャンスは作るものの、ここまでリーグ戦3試合、ルヴァン杯1試合の公式戦4試合で1ゴールと深刻な決定力不足を、この日も露呈したが、久保が留飲を下げるゴールをたたき込んだ。

 久保は後半42分、オリベイラが足をつって交代すると、2トップの右に入った。後半ロスタイム3分には、左サイドで左足を削られ、倒れ込む場面もあったが、立ち上がり最後までプレーした。東京は今季公式戦5戦目で初白星を挙げ、久保が苦境の東京を救った。