湘南ベルマーレの曹貴裁監督(49)は、ヴィッセル神戸戦後の会見で、フィットネスクラブを運営するRIZAP(ライザップ)グループが、筆頭株主の三栄建築設計と共同出資の持ち株会社の設立に向けて協議をしている件について「まだ、はっきり会社の方から何か聞いたわけじゃない。今日、ホームページに載っていたことが全てだと思うんですけど」と、クラブ側が交渉の事実を認めた公式サイトの声明文を引き合いに出した。

 その上で「もし、そうならありがたいことだと思っています」と前向きに語った。

 曹監督は質疑応答の中で、ライザップの件について聞かれると「クラブが、どういう経営戦略でやるというようなことは、もちろん契約する時に話し合いはしますけど。個人的に一般的な意見を言わせてもらうと、自分たちを応援してもらえる人たち、企業、会社さんが我々の側にいてくれるというのは非常にありがたいことだと思う」と語った。

 現在、ホームBMWスタジアムに代わる新スタジアムについて、地元の財界関係者、有識者で構成される「湘南スタジアム研究会」で議論が続けられている。

 曹監督は「サポーターさんも含めて、一緒に頑張ろうという機運が高まっていくのは将来、スタジアムが出来たり、この地域が子どもの目標になったりとか、次につながる選手たちのために悪いことは何もないと思っています」と期待を寄せた。

 敗れた神戸戦については「前半は相手のシュート2本で2点失った。褒められたことではないですけど、選手が一体感…戦術をもらさないみたいなこだわりもあった。監督の発言としてはプア…もったいない。結果につながるプレーをしていたが、つながらない。そこが我々の未熟さ。ただ、道があって途中で引き返して負けたわけじゃないと思っているし、半歩でも1歩でも進んでいくなかで今日の試合があるとすれば、それに向けて取り組んでくれた」と選手に一定の評価を下した。

 その上で「どの試合も勝ち点3を目指していく中で、結果、勝ち点0だったということはチームの実力があるのは自明の事実。内容がいい、悪いは結果につながるためものだと思っている。それを選手が、どれだけこだわれるか。内容がいい、悪いという切り方は個人的に、しないようにしようと思っている。勝ったということは、勝てた要因がある。監督なので冷静に見ようかなと思います」と語った。【村上幸将】