ベガルタ仙台からヴィッセル神戸に加入したMF三田啓貴(27)が、横浜F・マリノス戦で移籍後初ゴールを決めた。

 0-1の後半23分、FW大槻周平が左サイドを強引に突破して出したパスに反応し、ゴールに押し込んだ。「裏1本(のパスで)抜け出して、周平君が深くまできてくれた。あれがチームとしての今節の狙いで、あそこまでいけた。周平君がいいパスをくれたので決めるだけだった」と、大槻に感謝した。

 その後チームが逆転しても、最後までゴールへの飽くなき執念を見せた。ロスタイムには、ドリブルで独走してGKとの1対1に持ち込みシュートを放ったが、枠を外した。後ろから迫ったDFの足が入り、左足首を押さえてピッチ上でもん絶する中、試合終了のホイッスルが鳴った。三田は「足は大丈夫です。(初ゴールは)ホッとしますけど…。最後も自分自身もチャンスはありましたし、ああいうところを、もっと決めきれるように努力していきたい」と苦笑した。

 そして「自分たちの狙い…ハイラインを保つ相手の裏が空くと監督が常々、言ってきたことを、ちょっとずつ出せたことによってゴールにもつながった。後半は押し込む回数も増えた。先制され、厳しい状況の中、やり続けた、諦めなかったことが勝利につながった」と自らの移籍初ゴールを生んだ、チームとしての継続性が重要だと強調した。【村上幸将】