湘南ベルマーレの曹貴裁監督(49)は、リーグ戦4試合ぶりの敗戦を喫した柏レイソル戦後の会見で「2点リードされて前半を終えるのが今年、初めての経験。その中でも諦めず追いつこうという彼らの姿勢が見ていて頼もしい。そういうところを評価したい」と、選手の諦めない姿勢を評価した。

 その上で「責任があるとしたら、全く持って僕の采配、やらせ方が良くなかった。選手は頑張ってれたと思う。選手には1ミリの責任もない」と反省した。

 試合前の練習で、先発予定だったMF高橋諒(24)が負傷し、ベンチメンバーだった石原広教(19)が先発し、FW表原玄太(22)がベンチに入るアクシデントがあった。またFWイ・ジョンヒョプも試合中、接触プレーで1度、担架でピッチ外に運び出された。

 曹監督は「いろいろなことがゲームの前にもあり、中でもある中、久しぶりに悔しさを味わいました」と4戦ぶりの敗戦の悔しさをにじませた。

 「サイドをいかに崩すか」をポイントに掲げて試合に臨んだが、前半6分に左サイドを崩されて失点。同28分にも左、中央、右とパスを回され、DFの裏を突かれ、連続失点した。曹監督は「はね返してリズムを作るところを、1失点目でレイソルさんのリズムにさせちゃった。ただ、昔なら尻すぼみで終わって0-2、0-3の展開を同点、逆転に持っていくような展開が出来た」と選手を評価した。

 質疑応答の中で自らの采配がダメだったと2度、繰り返した真意を問われると「結果が出なかったら監督でしょ? 結果が出た時は選手の頑張り。結果が出なかった時は、やらせているのは俺なんだから。責任というのはネガティブな意味じゃない。個々の現象を見て見たら、ああすれば、こうすればと言うけれど、ピッチに立たせたら俺に責任がある」と語った。

 さらに、試合前に高橋が交代した影響は大きかったか? と聞かれると「試合の前にそういうことがあるのは、選手も動揺を隠せないところがあるし。でも、長いシーズン、連戦の中で、そういうこともあるかも? と各チームが作っていく中で、まだまだ僕のマネジメント含め、甘かったなと思う。そういうことが起きないよう、準備してきたつもりですけど、結果がでなかったことは僕の100%責任。彼らが一生懸命やったと、僕が思っていることをご理解いただければ」と語った。

 曹監督は現状のチームについて「勝ち点0で、何を言っているんだと言われるかもしれないんですけど、いきなり10歩進んで、10歩後退して、20歩進むようなチームではなくて、1歩進んで半歩後退し、その後、2歩進むようなチームだと思っている」と評した。【村上幸将】