ベガルタ仙台のMF関口訓充(32)が今日6日のアウェー湘南ベルマーレ戦に復帰後初先発することが濃厚となった。5日、仙台市泉サッカー場で最終調整に臨み、ミニゲームで主力組の左ウイングバックに入った。前線に効果的な縦パスを供給するなど、チーム戦術への適応力を見せた。湘南は今季シュート数がリーグ最少の112本、対して仙台も2番目に少ない127本。こうちゃくした展開が予想される難しいゲームで、J通算435試合出場を誇る関口が、経験値でチームに6戦ぶりの白星をもたらす。

 前節2日のアウェーG大阪戦では、立ち上がりから主導権を握るも競り負けて5戦勝ちなし。仙台を巣立って浦和、C大阪とビッグクラブを渡り歩き経験を積んだベテランが、流れに乗れないチームを引っ張る。

 関口 サイドの選手が裏を取るプレーが少ないので、アクセントになれるよう積極的に仕掛けたい。90分間やれるとは思っていないので、行けるところまで行って相手の脅威になり続ければ。失点すると焦って攻め急いで、カウンターを食らうのはこのチームの未熟さ。成熟度を高めていくためには、余裕を持って1点ずつ返していくしかない。やってきた自分たちのサッカーをやり続けることが大切。

 今季複数得点がリーグ最少の仙台と、それに次ぐ湘南との戦いだけに、再び競り合いの展開が予想される。本番を想定したミニゲームで渡辺晋監督(44)は「選択肢を広げろ! 決断したら迷うな! 思い切ってチャレンジしろ!」と、何度も選手を鼓舞した。その思いを胸に関口が、本番のピッチで暴れまくる。【下田雄一】