右頬骨(きょうこつ)と右眼窩(がんか)底の骨折で離脱していたG大阪の日本代表GK東口順昭(32)が、自身の誕生日に3週間ぶりに復帰した。

 日本代表西野監督、浜野GKコーチが視察に訪れた一戦で、フェースガードを着用してフル出場。前半ロスタイムには、自ら飛び出してセーブするなど守護神らしい安定感を見せた。

 東口は「怖さはなかった。自分自身際どいプレーをしっかりしていくことで自信を取り戻したかった」。4月21日のC大阪戦。ロングボールをクリアしようとした際に味方と激突し、負傷した。昨年も左頬骨(きょうこつ)を骨折しており、練習中は特注のフェースガードを着用。だが、今年は右側だったため「作りなおした」という。

 「(フェースガードを)着けていない時に比べると(視界が)制限される。でも、うまく対応できたと思う」

 リハビリ中は、流動食しか食べることができず、2、3キロ体重が落ちた。3週間で「食べることも筋トレも増やして、元の体重に戻した」。最短で復帰できたのも、東口自身の努力があったからだ。

 代役として奮闘していた後輩GK林の姿にも刺激を受けた。「(林)瑞輝もいいプレーをしていた。エスケープはできないと思った。試合に使ってもらっている責任感があった」と、強い思いが早期復帰、この日の好プレーにつながった。

 チームは引き分けたものの、今季初めて敵地で勝ち点を獲得。16位のままで、降格圏を脱出することはできなかったが、頼れる守護神の復帰は心強い。