Jリーグは12日、J1湘南ベルマーレが、4月18日のルヴァン杯1次リーグ第4節のサガン鳥栖戦において、同リーグのベストメンバー規定に違反したとして、けん責および、制裁金600万円を科すと発表した。

 同リーグ規約第42条の補足基準では「J1リーグ戦およびリーグカップ戦における先発メンバー11人は、プロA契約選手または外国籍選手を合計6名以上含まなければならない。ただし、アマチュア選手、プロB契約選手およびプロC契約選手は、当該外国籍選手に含まない」と定めており、湘南は鳥栖戦で、先発選手にプロA契約選手を4人しか入れていなかった(外国籍選手はなし)。

 同日、Jリーグの原博実副理事長が都内で報道陣に対応。ルヴァン杯では若手選手の出場機会創出のために17年シーズンから21歳以下の選手を1人以上先発させる新たなレギュレーションも新設していた。湘南は同試合で21歳以下の選手を3人先発させるなど、若手選手を積極起用した方針については酌量すべき点だとし、今回のような例では通常1000万円程度の制裁金が科せられるところを600万円にとどめた経緯を説明した。原副理事長は「試合前の調査で発覚していたが、相手チームやお客さんの混乱を避けるために、その時に指摘はしなかった。しっかり戒めるということでこういう処分になりました。(湘南は)意図的ではなく、気づかなかったというぐらいです」と話した。

 また、今回の件について、湘南の水谷尚人社長もコメントを発表した。規約違反を謝罪し「Jリーグの若い選手をもっと育てていくという意向に深く、強く共感している中、一方で守らねばならない規約の理解、確認において至らぬ点があり、間違いを犯してしまいました。今後同じ間違いを起こさぬようにクラブ一同、襟を正して日々の仕事に取り組みます。今後ともご指導、鞭撻(べんたつ)の程、よろしくお願いいたします」とした。湘南は水谷社長に減給(月給5% 1カ月)処分を科し、眞壁潔会長も水谷社長の処分と同額を一般社団法人Ring Smileに寄付することも合わせて発表した。