J2モンテディオ山形の新守護神が、無敗も守る。今季、ファジアーノ岡山から移籍したリオデジャネイロ・オリンピック(五輪)代表GK櫛引政敏(25)の存在感が際立ってきた。初起用された5月3日福岡戦は1-2も、同6日の讃岐戦で2-0の完封。以降はリーグ7戦無敗と巻き返しの一助となった。

 19日に天童市内で行われた練習でも、好セーブを連発。「チームとして、しっかりボールに対してプレスをかける良い準備ができているからこそ結果が出ている。自分は試合に出ても出なくても、やるべきことをやるだけ」と準備を怠らない。リオ五輪では正GKとして臨むもナイジェリアとの初戦で5失点し、先発の座を失った。昨季も出場機会に恵まれず、つかんだチャンスを逃すわけにはいかない危機感もある。

 ワールドカップ(W杯)ロシア大会日本代表には、青森山田の同期生MF柴崎岳や、リオの戦友GK中村航輔、MF大島僚太ら数多くの同世代が名を連ねる。「悪い言い方をすると、関係ない。自分は常に継続してより良くし、チームをJ1に導くことが大事。それが次(代表)につながる」。まずは23日徳島戦、30日岐阜戦のホーム2連勝が直近の目標。現在の10位から、一気に上位進出での折り返しを狙う。【鎌田直秀】