ベガルタ仙台はホームで横浜F・マリノスに2-8で敗れ、クラブワースト失点でワールドカップ(W杯)中断明け初戦を大敗した。

 前半2分にFW阿部拓馬(30)のパスミスからカウンターを食らい先制を許すと、前半だけで4点を奪われ今季公式戦ワースト失点。後半に入って2点を返したが、0-7で敗れた昨年4月のアウェー浦和戦で記録したワースト失点記録を更新した。

 最高の準備で、この一戦を迎えたはずだったが、まさかの落とし穴が待ち受けていた。前半開始直後に先制されると立て続けに3失点。チーム屈指のボールキープ力を誇るFW阿部があっさりとボールを奪われ失点に絡むなど、信じ難い光景が眼前に広がった。

 リーグ中断直前の5月20日アウェー鹿島戦は、デュエルで相手を圧倒し2-1で勝利。良い形で締めくくり、中断期間は熊本でキャンプを張り、ロングカウンター主体の戦術を試すなど、オプションを広げたが、この日は不発に終わった。

 平日ナイターにもかかわらず1万3000人のサポーターが詰めかけた。渡辺晋監督(44)は「サポーターにみっともない姿を見せてしまい申し訳なく思う。選手は気持ちを入れてゲームに向かったが先制され必要以上にバランスを崩してしまった」と振り返った。後半36分に8点目のゴールを奪われるとハーフタイムにブーイングだったサポーター席から、屈辱的な拍手がわき起こった。まさかの中断明けスタートとなったが、前を向くしかない。