ベガルタ仙台はホームでセレッソ大阪と対戦し、2-2で引き分けた。2-1のリードで迎えた後半ロスタイムに失点し、目前の勝ち点3を逃してしまった。

 就任以来初のJ視察に訪れた日本代表の森保一監督(49)が見守る中、0-1で迎えた前半30分にFW西村拓真(21)が2試合連続のゴールを決めた。左サイドを上がったMF中野嘉大(25)の高速クロスに反応。「触るだけでした。今は嫌なところに入れている」とシュート性の球筋を体で角度を変えゴールに流し込んだ。ゴール前でベテランFWさながらの嗅覚を発揮し日本人得点ランク2位の8ゴール目を挙げた。

 後半39分にはDF永戸勝也(23)の好クロスをDF蜂須賀孝治(28)がヘディングで貴重な勝ち越しゴールを奪い、一時勝ち越しに成功した。2月に誕生した長男嵩人(しゅーと)君が観戦に訪れる中、聖地ユアスタに詰めかけた1万5000人に迫る大観衆を沸かした。イレブンも揺りかごポーズで蜂須賀を祝福。雰囲気もよく、勝利は目前のように思えたが…ロスタイム5分にまさかの失点。渡辺晋監督は「結果論だが最後の時間の使い方が稚拙だった。このゲームを勝とうと思えば11人の選手が判断してやればできること。我々ができていたことなので次節に生かしたい。素晴らしい応援に何としても勝ち点3で応えたい」と前を向いた。【下田雄一】