北海道コンサドーレ札幌は柏レイソルに1-2で敗れ、3試合ぶりの黒星を喫した。前半42分に先制を許し0-1の後半14分、FWジェイ(36)が同点弾を放つも、同23分に勝ち越しを許した。約4カ月ぶりに札幌ドームで開催されたホーム戦に、今季最多2万6805人が駆けつけたが、勝利は届けられず。8勝6分け5敗となり、勝ち点は30から上積みできず、順位は4位のままとなった。

 しぶとく戦った。今季後半ロスタイムに4点奪っている札幌は最後まで足を止めない。だが、4連敗で乗り込んできた柏が渇望する、白星への気迫を上回れなかった。2チームのシュート数が36本という「打ち合い」に敗れた格好だが、ミハイロ・ペトロビッチ監督(60)の表情に曇りはない。「高いテンポで攻撃的で多くチャンスをつくっていた。見てる人はおもしろいゲームだった。負けはしたけど決して下を向くものではない」とうなずいた。

 試合開始1分たたずにMF深井がミドルシュートを放つなど、先手を奪う。ボールを動かし、幾度も好機はつくったが、決めきれない。逆に前半終了間際の42分、一瞬のスキを突かれた。柏MF瀬川に裏に抜けられ、先制点を奪われた。「前半は1-0でリードしないといけない試合だった」とぺトロビッチ監督。結果的には、前半無得点だったことが、勝敗を左右した。

 チームにとって光明はあった。ジュビロ磐田時代から柏戦は3戦4発と好相性のジェイが、この日も決めた。後半14分、MF菅からのパスを左足でダイレクトシュート。ゴールに突き刺し、一時は同点とした。「試合に出るごとにコンディションが上がっている」とジェイ。前節が14試合ぶりのゴールだったエースが、2試合連続得点と勢いづいてきたことは、次節へのプラス材料だ。

 約4カ月ぶりの札幌ドームには今季初の2万人超え、2万6805人が集まった。上位争いを続けていることで、サポーターの期待度も高まるばかりだ。次節11日も札幌ドームでのセレッソ大阪戦。指揮官は「勝利を目指してしっかり準備して戦いたい」と勝ち点3を約束した。【保坂果那】