首位サンフレッチェ広島が鹿島アントラーズに3発で逆転勝ちし、先頭をがっちりキープした。

最初のチャンスはホーム広島が得る。前半7分、日本代表に初選出された左サイドバック佐々木翔が敵陣深くまで走り、左足でクロス。鹿島DF西に阻まれたものの、CKを獲得し、そのこぼれ球からDF水本がシュートを放った。DFに当たり、はね返されたが、最初の好機だった。

一方、先制したのはアウェー鹿島だった。15分、敵陣でFWセルジーニョがボールを奪い、FW鈴木と2人でショートカウンターを発動。セルジーニョが正面に持ち込んで左を走る鈴木にパスを出し、そのまま打つかと思われたが、絶妙なリターンパス。GKを外したセルジーニョが落ち着いて右足で決め、来日後のリーグ戦初ゴールでスコアを動かした。

しかし、首位広島の勢いは止まらない。まず29分、MF柴崎の右FKをFWパトリックが頭で流し込み、同点に追いつく。さらに43分、佐々木が勝ち越し弾。同じく代表に選ばれたMF青山のシュートのこぼれ球に反応し、左足で蹴り込んで試合をひっくり返した。代表コンビによる1発で広島が2-1として前半を折り返した。

後半も広島が地力を見せる。早々の5分、ピッチ中央でボールをキープしたパトリックがドリブルを開始し、鹿島DF犬飼を軽々とかわしてGKと1対1に。確実にゴール左へ決めてリードを広げた。

追う鹿島は23分と25分にFKのチャンスを得るが、MF遠藤のキックはともにパトリックの頭にはね返され、決められない。26分には西の速い右クロスを鈴木がオーバーヘッドで合わせたが、枠を外した。

その後は得点が動くことなく試合終了。広島が、1試合少ない2位川崎フロンターレと勝ち点差を9に広げた。広島2、鹿島1の代表勢は全員フル出場した。