ヴァンフォーレ甲府FWジュニオール・バホス(25)が東京ヴェルディ戦で、9月22日のファジアーノ岡山戦に続き2戦連続で決勝弾を決め、3連勝に貢献した。

後半27分、バホスはMF小塚和季からのパスを受けると、中央のFW金園英学とのワンツーから抜け出し、右に球を浮かせてDFを1人かわすと、右足でゴール左に決めた。「ゾノ(金園)とワンツーして、ボールを蹴ったら入って良かった」と笑みを浮かべた。

前半29分、後半9分と2度の決定機を外したが、ストライカーとして、しっかりと仕事はして見せた。「FWとして、全て決められるよう確率を上げなければいけないけれど、次は絶対に決めるという姿勢を持ち続けたから決めることが出来た」と胸を張った。

ゴール後は、甲府サポーターで真っ青に染まったスタンドに駆け寄り、右手を突き上げた後、その場に座り込んでスタンドに向かって何度も両手を突き上げた。パフォーマンスの理由を聞かれると「甲府から来てくださったサポーターの皆さんに、その時、感じた自分の喜び…本当にうれしかったことを一緒に感じて欲しかった。感謝していたし、喜びを分かち合いたかった」と熱く語った。

6月30日の京都サンガ戦で左大腿(だいたい)二頭筋を損傷し、全治約8~10週間と診断され、離脱するなど苦しい時期もあったが、リーグ戦では節目の10得点目を決めた。「努力し続けてきたので、チャンスは決めきることを意識している。復帰の時は頭を整理して、練習で取り組んできたことを、公式戦で出せるよう準備してきた。ケガの再発がないように、筋トレなど補強しています」と語った。

この日の勝利で、順位は12位から10位に浮上した。順位を下げたものの、J1昇格プレーオフ圏6位に踏みとどまった東京Vとの勝ち点差は12となった。今季の残り試合は7。「J1への道が、見えるようになってきた。もっと、もっと点を決めたい。精度を上げたい。数字は言えないけれど、出来るだけもっと決めたいし、まずはJ1に導くゴールだったら、1点でも(昇格に)十分なら、それでいい」と昇格に不退転の覚悟を見せた。【村上幸将】