鹿島アントラーズはホームで横浜F・マリノスと対戦し、後半ロスタイムに決勝ゴールを許して1-2で敗れた。

7日にリーグ戦川崎F戦を戦ったばかりの鹿島は、日本代表MF三竿健斗(22)、韓国代表DFチョン・スンヒョン、U-19日本代表のFW安部裕葵(19)がそれぞれ代表招集で不在。加えて今季公式戦全45試合に出場していたFW鈴木優磨(22)も疲労などを考慮されベンチ外となった。

一方、横浜は金曜開催の5日にリーグ戦札幌戦を戦っており、中4日でこの日を迎えた。同試合の出場メンバーからはDF畠中槙之輔(23)と出場停止だったDFドゥシャンのみを入れ替え、ベストメンバーと言ってもいい布陣で試合に臨んだ。

試合は前半から攻守が激しく入れ替わる展開となる。まずは前半3分、横浜がゴール前でFKを得ると、これをDF山中亮輔(25)が左足で狙い、真っすぐ飛んだ強烈なシュートは右ポストに当たって惜しくもゴールとはならなかった。

鹿島は19分に左サイドにいた右サイドバックのDF内田篤人(30)が右足アウトサイドで絶妙なクロスボールをあげ、これに走り込んだFW土居聖真(26)が右足を合わせたが、シュートは左ポストに当たり、ネットを揺らすことができない。

ホームで勝利が欲しい鹿島は33分、中央でボールを持ったFWセルジーニョ(23)のスルーパスに走り込んだMF中村充孝(28)がDFチアゴ・マルチンス(23)にペナルティーエリア内で倒され、PKを獲得。絶好のチャンスを得たが、これをキッカーの土居がバーに当てて外してしまい、先制とはならなかった。

スコアレスで折り返した後半も両チームとも攻め手を緩めず、激しい試合展開が続く。すると後半32分、ゴール正面の約20メートルの位置で横浜がFKを得ると、天野が短い助走から左足を振り抜き、鋭く曲がったボールがゴール左隅に突き刺さった。

粘る鹿島も後半ロスタイム。左CKを得ると、DF犬飼智也(25)が豪快なヘディングシュートを決め、土壇場で同点に追いついた。このまま終了かと思われたが、直後に横浜が右サイドでFKを得ると、山中がゴール前に蹴ったボールをGK曽ケ端準(39)がこぼし、これに詰めたFWウーゴ・ヴィエイラ(30)がネットを揺らして決勝点。劇的なゴールで勝ち越した横浜が勝利をもぎとった。

横浜は敵地カシマスタジアムではリーグ戦含め13年6月以来、勝ちがなく6連敗中だった。鬼門の敵地で貴重な勝利をつかみ、決勝進出、そして01年大会以来の優勝へむけて1歩前進した。第2戦は14日に横浜のホーム、ニッパツ三ツ沢球技場で行われる。