前節14位の名古屋グランパスが、MF前田直輝(23)の2戦ぶりとなる今季7点目の決勝弾で、勝ち点2差で同14位だった柏レイソルに勝ち、14位に浮上した。柏の日本代表FW伊東純也(25)は不発に終わった。

前半は柏が終始、攻勢を仕掛けた。前半4分、前節までの5戦で4ゴールと好調のFW瀬川祐輔(24)が、DF高木利弥が左から出したパスをシュート。1度はGKランゲラックに弾かれ、もう1度、シュートも枠を大きく外した。同11分にはMF大谷秀和がスルーパスに抜け出してシュートも、GKに弾かれた。同13分には、MF小泉慶のスルーパスに抜け出した瀬川がシュートも、枠をわずかに外した。

名古屋は、6月に柏から移籍したDF中谷進之介(22)を中心に柏の攻勢に耐え、次第に押し返した。前半26分、中央のFWジョーが落としたボールを受けたMFエドゥアルド・ネットがゴール前に鋭くスルーパスを通した。そこに抜け出したMF小林裕紀がシュートも、GK桐畑和繁のビッグセーブに阻まれた。さらに同30分、小林の右からの鋭い折り返しに飛び込んだMF玉田圭司がシュートも、再び桐畑のビッグセーブが飛び出し、阻まれた。

迎えた前半35分、名古屋が先制した。ペナルティーエリア左脇でパスを受けたジョーが、エリア内のFWガブリエル・シャビエルにパス。そのシャビエルが左から出したパスに、ジョーとMF前田直輝(23)が重なり合うように飛び込み、前田が左足で押し込んだ。

名古屋は後半開始に、DF青木亮太に代えてDF和泉竜司を投入し、最終ラインを4枚から3枚にして、和泉を左サイドに置き、中盤を厚くしてボールを支配した。柏も同15分、MF江坂任に代えてケニア代表FWオルンガを投入。瀬川をトップ下に下げ、勝負をかけた。

柏は後半28分、伊東が自陣ゴール前でボールを拾うと、50メートル強をドリブルで突破し、FWクリスティアーノとのワンツーからシュート。しかし、ボールは大きく枠を外し、伊東は両手で頭を抱えた。さらに同32分、DF高木利弥が2枚目のイエローカードを受けて退場し、苦しくなった。試合はそのまま名古屋が1点差で勝ち、4戦ぶりの白星を挙げた。