J2大分トリニータが、FW三平和司(30)の開始27秒弾を含む2発、FW藤本憲明(29)のゴールで、ジェフユナイテッド千葉を粉砕した。

一方、千葉は敗れて勝ち点は48のままにとどまった。J1昇格プレーオフ圏を争う大宮アルディージャと横浜FCが引き分け、勝ち点を64に伸ばしたため、残り4試合を全勝しても6位大宮、7位の横浜FCに届かず、J1昇格プレーオフ進出の可能性が消滅。09年の降格から悲願だったJ1復帰が断たれ、来季もJ2で10季目のシーズンを戦うことになった。

試合開始早々、大分が幸先よく先制点を決めた。三平が、自陣からのロングボールをトラップし損ね、こぼれ球を千葉GK大野哲煥(24)が左足で処理し、ペナルティーエリア内でキャッチしようとした。そこで三平は諦めず、ボールを手で拾おうとした大野にプレスをかけ、右足でキックすると、ボールはそのままゴール右に吸い込まれた。

前半11分、千葉が追いついた。MF町田也真人(28)が右サイドから切り込み、左足で鋭く蹴ったシュートがゴール左に突き刺さった。

前半16分、大分が勝ち越した。自陣からのクリアに反応した藤本が抜け出し、GK大野をかわしてゴール右に決めた。

前半37分、大分が千葉を突き放す3点目を決めた。中央のFW国分伸太郎のパスを右で受けた藤本が折り返したクロスを、三平がスライディングシュートで押し込んだ。

前半43分、大分FW藤本が左サイド深くでGK大野が外に出そうとしたボールを奪いシュートしたが、大野がペナルティーエリア外でハンドで防いだ。大野はイエローカードを受けた。

後半に突入した段階で、1時間早く開始された他会場の試合が終了。前節、勝ち点63で7位だった東京ヴェルディが徳島ヴォルティスに2-1で勝って勝ち点を66、大宮と横浜FCは1-1で引き分けともに64に伸ばした。その時点で、前節まで勝ち点48の千葉は、大分戦を含めた5試合を全勝しても勝ち点で届かず、J1昇格プレーオフ進出の可能性はなくなった。それでも、千葉の選手たちは後半、大分陣内に繰り返し攻め込んだ。

その中、後半35分、大分がダメ押しとなる4点目を決めた。途中出場のFW伊佐耕平のパスを、MF星雄次(26)が押し込んだ。

千葉も後半ロスタイム2分、途中出場のFWラリベイが左クロスを押し込んだが、遅かった。