清水エスパルスFW北川航也(22)が、今日2日のアウェー湘南ベルマーレ戦で5戦連続ゴールを狙う。達成すると、J1の清水では02年のFWバロン以来16年ぶりで、日本人選手では初の快挙になる。日本代表の森保一監督(50)が視察予定の一戦で、若きエースは勝利と自身の結果にこだわる構えだ。

清水FW北川は1日、静岡市内で行われた非公開練習に参加した。コンディションは万全。全てのメニューをこなすと、自信に満ちた表情で言った。

「周りから期待されることで選手の価値も上がってくると思う。その期待をピッチで返していきたい」

湘南戦は、自身が清水の歴史を塗り替えるチャンスだ。ゴールすれば、02年のFWバロン以来16年ぶり、日本人選手では初の5戦連続得点になる。「憧れの選手」と話す元日本代表FW岡崎慎司(32=レスター)でも届かず、過去に4人しか達成していない記録だ。チームとしては4年ぶりの4連勝と、勝てばJ1残留が決まる中でのチャレンジになり、「勝利が最優先ですが、歴史に名前を残せれば」と言った。

今季はチーム最多12得点を挙げ、先月は日本代表に初招集された。同月12日のパナマ戦ではA代表デビュー。ただ、けが人の追加招集だったこともあり、次に呼ばれる保証はない。立場は挑戦者で、森保監督が視察に訪れる湘南戦は、アピールの絶好機。北川は置かれた状況を理解し、「チームのために全力を尽くして結果にこだわりたい」とも言った。

チームとしても、残り4試合でACL出場圏内の3位鹿島とは勝ち点6差。北川は「そこ(ACL)しか見ていないし、勝利のために出し切りたい」と言った。清水の歴史に名を刻んだ先に、チームの上位進出と自身の日本代表定着が見えてくる。【神谷亮磨】