サッカー元日本代表のGK川口能活(43)が4日、今季限りでの現役引退を所属のJ3SC相模原を通じて発表した。14日に会見し、12月2日のホーム最終戦(対鹿児島)の試合後、引退セレモニーを行う。

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川口の練習量は、他の選手の倍以上はある。居残り練習は当たり前、練習後も自宅や遠征先の部屋で最低でも1時間以上は体を激しく動かす。体を維持するため、天ぷらの衣をはがして食べることは、あまりにも有名。10年以上前、シャワー室から上半身裸で出てきた彼に聞いたことがある。

「見事な筋肉だね。年間、何日くらい練習するの?」。すると「363日です」と即答してきた。正確な数字を口にできる選手は、そういない。「なんでそんなに正確な数字が言えるの?」。得意げな言い方ではなく、自然に言ってきた。「休むのは、お正月の2日間だけです。その他は必ず練習します」。

練習しない2日間が気になった。川口によると、頭のリフレッシュのため、2日間は充電に充てるという。その2日間はまったくボールに触らず、走ったり、ストレッチもしない。「それでも、その2日間、何かやるでしょう?」と聞いた。「実は…」と、一呼吸おいて苦笑いしながら言ってきた。「買い物や外出の時に、エレベーターを使わずにマンションの階段を上り下りします。3、4往復くらいです」。当時、彼の家は7階か9階だったはず。立派な運動です。【盧載鎭】