サッカー元日本代表でJ3アスルクラロ沼津MF伊東輝悦(44)が15日、日刊スポーツに来季も現役を続ける意思を示した。「少なくとも現時点では、辞めるとは思っていません」と言い切った。プロ生活26年目の今季は公式戦に出場していないが、この日も練習でフルメニューを消化。紅白戦でも精力的な動きを見せるなど、闘志は衰えていない。

一方で、1学年下で前日14日に引退会見をしたJ3SC相模原GK川口能活(43)には、ねぎらいの言葉を向けた。「今は『お疲れさま』と言いたいです」。

清水市(現静岡市清水区)出身の伊東は袖師中出身で、富士市出身の川口は東海大一中(現東海大静岡翔洋中)出身。伊東は東海大一(現東海大静岡翔洋)に、川口は清水商(現清水桜が丘)に進み、高校でもしのぎを削った。96年アトランタ・オリンピック1次リーグのブラジル戦(1-0)では、川口は28本のシュートを浴びながらも完封。伊東は決勝ゴールを挙げた。「マイアミの奇跡」の立役者同士で、伊東は懐かしそうに川口のプレーを振り返った。「彼が味方の時は頼もしかった。でも、敵に回したら本当にやっかいでした」。

次節は18日のホーム相模原戦。終了後には、伊東らから川口への「花束贈呈セレモニー」が実施される。2人がどんな会話を交わすのかも注目される。【古地真隆】