J2モンテディオ山形は24日、アウェーで岐阜と対戦し、リーグ開幕を迎える。チーム期待の星は今季、G大阪から移籍し即10番を背負ったMF井出遥也(24)だ。新エース候補は「10番と聞いたときは強い覚悟を持ちました」と自覚も十分。ここまで順調に仕上げてきた。

千葉のユース時代から卓越したテクニックと攻撃センスで「天才」の呼び声が高かった。17歳8カ月でデビューしたJ2では、14年から3年間で98試合に出場し15ゴール。さらなる飛躍を期して移籍したG大阪では、グロインペイン症候群と呼ばれる鼠径(そけい)部の痛みに苦しみ、J1の2シーズンで出場9試合にとどまった。それでも昨年G大阪U-23で出場したJ3では、16試合で5ゴールと格の違いを見せつけた。

心機一転、迎えた新天地でのキャンプは厳しいフィジカルトレーニングを課せられた。「今までで一番きつかった。いい練習もできているんで、いい感覚が戻りつつあります」と手応えを感じている。1・5列目のシャドーとして攻撃の核となる。「いいコンディションならやれる自信がある。山形でもう1度しっかりやって、またJ1でやりたい。うまいだけじゃなく、勝たせられる選手になりたい」。天才が輝きを取り戻す。【野上伸悟】