首位のFC東京が鬼門で浦和レッズと引き分けた。途中出場の17歳MF久保を起点としたカウンターで先制し、敵地で03年を最後に2分け12敗だった埼玉で勝利に近づいたが、浦和がラストプレーでDF森脇の同点弾。1-1とした。

試合は後半に動いた。ハーフタイムに、まず浦和がMF柏木とMFマルティノスを交代。柏木は前半終了間際に倒され、左膝の痛みを気にするそぶりを見せていた。一方の東京は後半16分、FW永井に代えて久保を投入。すると、その久保が起点になる。30分、相手CKからのカウンター。中央でクリアボールを確保すると、1度は右のFWディエゴ・オリヴェイラに出そうとする。これは通らなかったが、はね返りを拾うと同時に左のMF東へスルーパス。東が柔らかい浮き球で中央に送ると、走り込んだディエゴが頭でゴール右へ。美しい速攻で均衡を破った。

このまま試合終了かと思われたが、後半ロスタイムに浦和が意地を見せた。途中出場の左サイドバック山中がグラウンダーのクロスを送る。ここに走り込んだ反対サイドのサイドバック森脇が左足を合わせ、ゴール右へ押し込んだ。この得点の後、試合終了の笛。ラストプレーで追いついた。

この試合、ホームの浦和にとってはFW武藤とMF青木の復帰戦だった。システムも3バックの3-5-2から4バックの4-3-3に初めて変更し、首位との一戦に。対する東京はU-22日本代表の久保がベンチスタート。前半は0-0で折り返していた。