ヴィッセル神戸が名将ベンゲル氏に監督就任のオファーを出していると25日付英紙サン電子版など、複数の海外メディアが報じた。

今季途中から21年末までの2年半で、年俸400万ユーロ(約5億円)の巨額オファー。神戸-湘南戦を観戦した三木谷浩史会長(54)は、久々の勝利に笑顔で応じながら「具体的な動きはないです」と3度繰り返した。別のクラブ関係者は「知りません」と否定も肯定もしなかった。

ベンゲル氏は95年から約2年間、名古屋を指揮し、低迷していたチームを再建した。その後、アーセナルを22年間も率い、03-04シーズンに無敗優勝を成し遂げるなど、数々の偉業を打ち立ててきた。日本代表監督の候補としても、何度も名前があがっている。

神戸は「バルセロナ化」の推進者として招請したフアンマヌエル・リージョ前監督が突然の辞任。昨季途中で事実上の解任だった吉田監督が再登板も、苦戦が続いている。ベンゲル氏も「パスサッカー」が信条。ただ、アーセナル監督を勇退後は現場からの引退も示唆しているとされ、神戸の厳しいかじ取りを受けるかは微妙。巨大補強の神戸が、またもピッチ外で「話題の主」に浮上してきた。