J2アルビレックス新潟は29日の第20節、今季J3から昇格の鹿児島とアウェーの白波スタジアムで対戦する。

28日は聖籠町のクラブハウス練習場で調整を行った。FWレオナルド(22)にとって鹿児島戦は相性がいい。J3鳥取に所属していた昨季は2試合で3得点し、チームも2勝した。新潟に移籍しJ2にカテゴリーが変わった今季も、昨季同様のゴールラッシュで勝利に導く。

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ボールへの執着心をあらわにした。レオナルドは鹿児島戦前日のシュート練習、GKとダミーの間に上がったボールに対し、ジャンプしながら右足のアウトで流し込みにいった。サイドから出るパスも積極的に要求した。シュート練習の間、笑顔はほとんどなかった。

「90分間集中して、ゴールを決めなければならない」。鹿児島戦は験がいい。初来日だった昨季、J3鳥取のエースとして合計24得点を挙げた。その皮切りが開幕のアウェー鹿児島戦だった。終了間際に来日初得点を挙げて2-0で勝った。第27節のホーム戦では、5-1の快勝の中で2得点している。

「確かにいい印象がある。相性もいい」。一方で「だからと言って、簡単に点を取れるわけではない。相手もいいチームだ」と気を引き締めた。前節金沢戦、新潟は1-2で敗れた。1度は追いつきながらも引き離された。レオナルドも無得点。「悪い試合ではなかったけど、攻撃陣はもっと精度を上げる必要がある」。鹿児島が自身を警戒してくることは分かっている。だからこそ「集中して1点を取る」と言う。

18日、村上市で震度6強の地震が起きた。現地の人たちは復旧に懸命になっている。22日には昨季新潟で活躍したFWターレスさんがブラジルで交通事故に遭い、24歳で亡くなった。明るい話題を届ける使命がチームにはある。「勝ち点3、何が何でも手にする」。レオナルドは勝利につながるゴールを意識した。【斎藤慎一郎】