横浜FCのFWカズ(三浦知良、52)が10日の天皇杯2回戦・仙台大戦で先発することが濃厚になった。

チームは9日、横浜市内で調整。下平隆宏監督(47)はカズについて「コンディションは上がってきている。出場は可能だと思います」と明かした。カズは4月18日の練習中に左太ももを痛め離脱。だが6月中旬には全体練習に合流し、6月30日には練習試合で実戦復帰を果たすなど、準備を進めてきた。4月7日のアビスパ福岡戦以来、約3カ月ぶりの公式戦復帰となる。

天皇杯は今季も、J1チームが初戦で苦戦し、名古屋グランパスが鹿屋体育大に敗れる波乱もあった。ヴェルディ川崎時代も含め、天皇杯の難しさを知り尽くしているカズは「先週もJ1のチームがやられている。1、2回戦は大変。油断がないように気を引き締めて、集中していつも通りのしっかりしたルーティーンでやれたら」と話した。

下平監督もミーティングで初戦の難しさを挙げ「絶対に足をすくわれないようにしっかり準備をやっていこう」と話したという。カズもこの日の練習後、指揮官に「雰囲気が緩い感じがするので、選手だけ集めて話していいですか」と監督の許可を得て、天皇杯のメンバーを集めて青空選手間ミーティングを行った。下平監督は「リーグと天皇杯の温度差を感じ取ってそういう話をしてくれたと思います」。カズは昨年、天皇杯で主将マークを巻いており、指揮官は「出ることがあれば当然、そういう存在。巻くと思います」とカズに主将を託す考えを示していた。