清水エスパルスがクラブワースト8失点の歴史的大敗を喫した。北海道コンサドーレ札幌に0-8。2点リードを許した後半も修正できず、さらに6失点した。

天皇杯J2アビスパ福岡戦から中2日の過密日程も影響し、終始劣勢の展開。今季は3月の前回対戦で5失点を喫した相手に、2戦合計13失点と惨敗し、試合後はサポーターから大ブーイングを浴びせられた。

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スタンドからはため息が漏れ、最後は失笑するサポーターもいた。清水は前半10分、右クロスのこぼれ球を中央で押し込まれた。同24分には再びクロスの流れから追加点を献上。後半4分に3失点目を喫すと、守備陣が“決壊”した。リスクを冒して攻撃に転じるも、前がかりになったスペースを突かれ、連続失点。Jワーストタイとなる最大点差で敗れる屈辱を味わった。

篠田善之監督(48)は試合後の会見で真っ先に謝罪した。「この結果は指揮を執っている私の責任。申し訳なかったです」。試合後、サポーターは大ブーイング。大敗と蒸し暑さで疲弊した選手も、がっくりとうなだれるしかなかった。

試合開始から重苦しかった。天皇杯J2福岡戦から中2日の過密日程だった。篠田監督は戦前「問題ない」と強調していたが、万全のコンディションとは程遠かった。天皇杯でフル出場したDF立田悠悟(21)は後半16分に交代。先発起用した指揮官も「頭が疲労していたかもしれない。ミスも多かった」と采配に責任を感じていた。

チームは3試合ぶりの黒星。順位は暫定12位だが、失点数はリーグワーストの「50」に膨れ上がった。得失点差もマイナス22で、これもリーグ最悪。今後残留を争う状況に陥れば、不利な状況になる。MF竹内涼主将(28)は「悔しいし、ふがいない。次、挽回したい」と必死に顔を上げたが、次戦はリーグ2連覇中の川崎Fが相手。気持ちを切り替えただけで勝てる相手ではない。【神谷亮磨】