17位の松本山雅FC11試合ぶりの勝利を挙げた。前半に1点を失ったが、後半30分以降に2得点。今季初の逆転勝ちを収めた。10位の浦和レッズは5戦勝ちなしとなった。

先制したのはホームの浦和だった。前半19分、天皇杯3回戦の水戸ホーリーホック戦(14日)に続いて3バックの中央に入ったDF森脇が、右サイドへロングパスを送る。これを受けたのが、同じ3バックの右ストッパーを務めていたDF橋岡。オーバーラップして右足でグラウンダーのクロスを出すと、走り込んだファブリシオが滑り込みながら右足を合わせた。ブラジル人の助っ人にとって、左膝の前十字靱帯(じんたい)を断裂する前、昨年8月19日の清水エスパルス戦以来ほぼ1年ぶりのゴールでスコアを動かした。

浦和の1点リードで迎えた後半も、試合が動く。30分、DFMF高橋が左サイドから右足で上げたボールに、今季途中加入のFW阪野が合わせる。DF槙野と競り合いながらゴールに押し込み、J1リーグ14試合目にして初のゴールで同点に追いついた。阪野は浦和ユース出身。明大をへて13年にトップチームへ加入しており、古巣相手のうれしい1発となった。

これで勢いに乗った松本は8分後、先ほどアシストした高橋が今度はペナルティーエリアの左角付近から右足でミドルシュート。これがゴール右上を射抜く美しい得点となり、試合をひっくり返した。このまま逃げ切って5月26日の名古屋グランパス戦(1-0)以来となる約3カ月ぶりの勝ち点3。ここまで10戦勝ちなし(5分け5敗)と苦しんでいた昇格チームが、残留へ向けて埼玉スタジアムで大きな勝利をつかんだ。