J2アルビレックス新潟は第35節ホーム鹿児島戦を前日に控えた4日、聖籠町のクラブハウス隣接ピッチで最終調整した。リーグ戦8試合を残し、チームはここ5試合連続負けなし(2勝3分け)でラストスパート。前節水戸戦は0-3と8試合ぶりの無失点勝利に貢献したGK大谷幸輝(30)が、今季初の連続無失点を狙う。

  ◇  ◇  ◇

GK大谷の表情は引き締まっていた。5日のホーム鹿児島戦へ守護神の全身は闘志で張り詰めていた。前節9月28日のホーム水戸で完封勝利した直後に「残りの試合(8試合)で全部勝つしか、チャンスはないと思っている」と話したプレーオフ圏内(3~6位)浮上へ、集中力も研ぎ澄まされたままだった。

新潟は現在12位。鹿児島は4連敗中の20位だが、厄介な相手だ。吉永一明監督(51)は「点を取られても、ヘコまずに攻めてくるメンタリティーがある」と言う。どんな状況でも攻撃姿勢を崩さない相手だけに大谷も警戒を緩めない。「攻撃のクオリティーが高い。狭いスペースでもつないでくるので、やられないように守りたい」と話した。

水戸戦はファインセーブを連発して失点の危機を防いだ。しかし大谷におごりはない。「ディフェンスが体を寄せたり、コースを切ってくれたから、取れる範囲のシュートがきた」と言う。ここ5試合は2勝3分け。不敗を続けているが、無失点ゲームは水戸戦だけだ。「失点が多い。勝利につながらない試合もあるから好調とは言えない」。プレーオフ圏内入りへ大谷は相手の得点を阻止する。【涌井幹雄】