北海道コンサドーレ札幌がFW鈴木武蔵(25)の値千金ゴールで、初優勝に王手をかけた。

鈴木が後半31分に豪快ミドルシュートを決めて1-0で勝利した。日本代表から外れたうっぷんを晴らす一発で2戦合計2-2とし、アウェーゴール数で上回り決勝に進出した。決勝は10月26日に埼玉スタジアムで行われる。

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鈴木が弾丸ミドルで、札幌を初の決勝に導いた。0-0の後半31分。センターライン付近でパスを受け取ると、ペナルティーエリア手前までドリブルで突進。右足を振り抜き、相手守備の股を抜いたボールは豪快にネットを揺らした。均衡を破る一発に「言葉では表せない。最高だった」と笑顔を見せた。

日の丸への思いは強い。今季札幌に加入して、森保ジャパンに3月の初招集から3度名を連ねている。だがW杯アジア2次予選モンゴル戦とタジキスタン戦の代表入りはならなかった。「何かしらインパクト残したいと思っていた」。準決勝第1戦はゴール前で慎重になりすぎてシュート3本で不発だった。「思い切りさが足りない」と反省して臨んだ第2戦は、闘志むき出しでゴール前に顔を出し、両チーム最多のシュート5本を放った。

ルヴァン杯は7点目で得点ランクで首位に立った。ストライカーとしてゴールで勝利に導くのが信条だ。日頃の強い思いが結果につながっている。「優勝して得点王を取れたら最高。コンサドーレの歴史を変えたい」。北の大地からタイトルを奪取する。【西塚祐司】