青森山田「4代目ロングスローブラザーズ」のDF内田陽介(2年)は、手でアシストして連覇を導く。

9日は、全国高校サッカー選手権4強進出後から実施した静岡・御殿場市内でのミニ合宿を打ち上げ。「自分の一番の武器はロングスロー。得点もスローインから生まれているので、チームの武器にもなっていると思う」。15年度の原山海里(現東京学芸大4年)、16、17年度の郷家友太(現J1神戸)、18年度の沢田貴史(tonan前橋)に続く役割を担う。

167センチ、61キロと小柄な右サイドバックは全身をしならせて“セットプレー”の起点となる。中学時代に所属したクマガヤSC(埼玉)で、毎週火曜日のフィジカルデーによって筋力や体幹を培ってきた。「ポイントは風呂上がり。柔軟性が大事です」。毎日の入浴後に1時間近くかけて肩回りなどを中心にしたストレッチも欠かさない。「青森山田に入学する時からロングスローが投げられることをアピールした。だから山田に入れたのかもしれない」。秀でた一芸はもちろん、攻守の運動量も生かして上下動を繰り返す。

明日11日に帝京長岡(新潟)と戦う準決勝の舞台は埼玉スタジアムだ。「自分にとっては地元でホームの憧れの地。初めてプレーした名古屋U-18戦も、緊張感はあったけれどプレーしやすい場所でした」。先月の高円宮杯プレミアリーグファイナルでは3-2で制し、優勝した最高の場所。「チームが勝てるように、守備でゼロに抑えるだけでなく、ロングスローから得点に絡みたい」。ゴール前にクロスを投げ続ける。【鎌田直秀】