北海道コンサドーレ札幌の大卒新人、MF高嶺朋樹と金子拓郎(ともに22)が、クラブJリーグ史上初のルーキー開幕戦弾を狙う。チームは20日、熊本・大津町内で22日柏レイソルとのリーグ開幕戦(三協F柏)へ向け練習を行った。札幌の新人のリーグ開幕戦ゴールは、96年JFL時代のFW吉原宏太のみで、98年のJリーグ昇格後はゼロ。ルーキー2人にクラブ史上初の記録への挑戦権が与えられそうだ。

高嶺は今季公式戦初戦のルヴァン杯鳥栖戦で先発起用され、リーグ戦もボランチでの先発デビューが濃厚だ。クラブの新人のJ1開幕スタメンは8年ぶりで、「もし出られたら100%の力を出してチームの勝利に貢献したい」と言う。金子はこの日、ミニゲームで主力組のシャドー(1・5列目)に入り、先発は外れても前線での出番が見込まれる。「自分が与えられたポジションで積極的にやるだけ」と気合を入れる。

ともに口にした言葉は「結果」。高嶺は「ゴールを決める選手、結果が一番評価される」。練習試合で6戦6発の金子も「リーグ戦で結果を残せる、残せないでは大きく違う」と言う。Jリーグではクラブ史上初となる新人のリーグ開幕戦弾。高嶺はJFL時代の吉原の名前を聞き「そんな偉大な選手しか…」と恐縮。金子は「相手にドリブルを仕掛けるのが自分の持ち味。そこを出せれば結果はついてくる」とその瞬間を待つ。期待のルーキーが、記録弾でキャリアをスタートさせる。【保坂果那】

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◆札幌ルーキーのリーグ開幕戦弾 得点したのは1人。クラブ創設初年度の96年4月21日、JFL第1節福島戦で初芝橋本(和歌山)から加入した高卒新人のFW吉原が前半21分に先制点を挙げ、クラブ公式戦1号をマーク。2-0の後半19分に2点目を追加し4-1で勝利した。