日本野球機構(NPB)とJリーグは12日、都内で第3回新型コロナウイルス対策連絡会議を行い、同感染症対策の提言を発表した。

   ◇   ◇   ◇

第3回の会議では無観客試合や、チーム内に感染者が出た場合の対処についても議論された。座長を務める東北医科薬科大の賀来満夫特任教授は「陽性者が1人出たら全員が自宅待機になるかは個々のケースで考えていく」とし、感染者が出てもチームはすぐに活動停止にはならず、濃厚接触者の自宅待機や厳正な健康チェックなど対応し、試合や練習を行う方向となる。

NPBの斉藤コミッショナー、Jリーグの村井チェアマンは、ともに無観客試合は避けたい意向。この点については専門家でも意見が分かれたという。刻々と状況が変わり、見通しが立てにくい状況にある。

会議にはオブザーバーとして日本オリンピック委員会(IOC)なども参加。賀来氏は「多く(の対策)は他スポーツにも使える」と話した。夏には東京オリンピック(五輪)も控えている。この提言が、スポーツ界における新型コロナウイルス対策の1つの指標となりそうだ。また、新たに5人の専門家が地域アドバイザーに加わった。【岡崎悠利】

○…会見場入り口には、通過した人の体温を測ることができるサーモメーターが初めて設置された。報道陣には「体温確認シート」が配布され、社名、氏名、マスク着用の有無(非所持者には受付での配布あり)、2週間以内の発熱(37・5度)有無の記載が義務づけられた。集まった報道陣124人の中に発熱者はおらず全員が会見に出席した。