経営危機に陥っているJ1鳥栖が、昨夏限りで引退した元スペイン代表FWフェルナンドトーレスの“思考”で強化を図る。8日、AI(人工知能)技術を駆使したシステム開発を手がける「LIGHTz(ライツ、本社・茨城県つくば市)」との「鳥栖モデル」開発を発表。今夏から計画を進め、11月には強化や選手育成の運用を目指す。

鳥栖の竹原稔社長(59)は「(ハードワークや攻守の切り替えなどの)言語化で分析モデルの構築を進め、さらにAI技術で具体的な仕組みに仕上げて行くことが今回の目標。トップチーム、アカデミーの強化の貢献を期待したい」と説明。画期的な試みになる。

トーレスらのプレー中の思考などをAI技術などで可視化することで、レベル向上につなげようとするもの。19年度決算の20億円超の赤字で存続危機に陥っている中、次代を担う若手や指導者育成などに活路を見いだす。【菊川光一】