J1横浜F・マリノスのMF遠藤渓太(22)が30日、録画配信された神奈川県のスポーツチームが参加するeスポーツ大会「One KANAGAWA Sports ALL-Star Cup 2020」の1次リーグに臨み、2戦全勝で決勝トーナメント進出を果たした。

同大会は新型コロナウイルスの感染拡大に対応する神奈川県の医療従事者を支援する目的で行われ、視聴者が配信中に有料メッセージ機能を使って寄付を行えるシステムなどが設けられた。

ゲームはプレイステーション4の「EA SPORTS FIFA20」を使い、この日は1次リーグの模様が配信された。横浜を代表した遠藤は、なでしこリーグ1部ノジマステラ神奈川相模原のMF川島はるな、湘南ベルマーレフットサルクラブのロドリゴと同じA組に参戦。大会のオープニングゲームとなった川島との対戦では緊張した様子をみせながらも開始早々の先制点を守り抜き、1-0で勝利。続くロドリゴとの対戦では1点ビハインドから逆転する強さをみせ、決勝点を決めた瞬間には立ち上がってガッツポーズ。相手がリバプールやパリ・サンジェルマンなど海外の強豪チームを選択して挑む中、自身のチームである横浜を操って2連勝を決め、決勝トーナメント進出を果たした。

遠藤は「フォーメーションも本当のチームに近づけています。(2戦目は)引き分けだといけなかったので、1失点して結構きつかった。守備を捨てて攻撃にいきました」とプロゲーマーさながらのコメントで1次リーグを振り返った。横浜では4月18日に行ったオンラインイベントのゲーム企画でチャンピオンにも輝いており、“初代マリノスゲーム王”の称号も獲得。この日も自ら操るゲーム上の遠藤がPKを獲得してチャンスをつくるなど、実力をいかんなく発揮して盛り上げた。「自分の力をしっかり出せるように」と臨む舞台でも王者を狙う。

同大会にはJリーグの横浜、湘南、川崎フロンターレ、横浜FC、SC相模原、YSCC横浜の全6チームのほか、プロ野球の横浜ベイスターズやプロバスケットボールの川崎ブレイブサンダースなども参加。1次リーグは各3人ずつ5組に分け、競技の垣根を越えて熱戦を繰り広げた。決勝トーナメントの模様は5月31日に公式ページで配信され、企業の協賛金や視聴者からの寄付金、チャリティーオークションの売り上げは神奈川県へ贈られる。