ヴィッセル神戸FW藤本憲明(30)が24日、神戸市内での練習後、オンラインで取材に応じた。

今年元日の天皇杯決勝で、新しく完成した国立競技場で、オウンゴールをのぞけば第1号ゴールを決めて初タイトルに導いた。「ラッキーボーイです」と絶叫した男が、7月4日のサンフレッチェ広島とのJ1再開初戦(ノエスタ)へ意気込んだ。

8月に31歳を迎える中堅ストライカーは「練習試合をこなしたので、状態はみんないい。広島には去年、悪い負け方(2-4、2-6)をしたので、相手のいいところを消しつつ、自分たちのポゼッションサッカーを見せたい」と雪辱を誓った。

20日のJクラブとの練習試合では45分間出場。「久しぶりにフルのピッチで試合ができ、動きだしの感じとかつかめた」と好感触を示した。最後の実戦となる28日の練習試合では「個人ではなく、周囲と合わせられるようにしたい。無観客を想定して練習試合をしているし、やれることをしっかりやれば勝ちにつながる」と自信を見せた。リモートマッチに向けて「(お茶の間への)ゴールパフォーマンスは考えておきます」と付け加えた。

「ゴール前の動きだし、スペースへの抜けだしは今まで通りやって、今年はペナルティーエリアでの仕掛けもやっていけるようにすれば、神戸の得点も多くなる。一番分かりやすい結果、ゴールにこだわっていきたい」と藤本。2月23日の横浜FCとの今季J1開幕戦では、ノーゴールだったが先発出場を果たした。

J3時代の17年、鹿児島ユナイテッドFCで記録した30試合24得点が自身では最高の数字。「今年はカップ戦(や他の公式戦)もあるので、24ゴールに近づきたい」と、キャリアハイの目標も掲げた。

藤本は大分トリニータ所属だった昨年8月、神戸に移籍。JFL、J3、J2、J1の4カテゴリーの開幕戦でゴールを飾ってきた。今回は再開戦でゴールを決め、神戸の看板選手へと駆け上がる。【横田和幸】