セレッソ大阪がMF奥埜博亮(30)の2戦連発ゴールで、2-0で清水を下し、13年度以来7季ぶりの開幕3連勝を飾った。0-0の後半26分、中央に詰めたDF丸橋からの絶妙パスをフリーで受け、左足で閉ざされていたゴールをこじ開けた。さらに後半40分、DF片山のJ1初ゴールで追加点を奪い、快勝した。

J1再開後初のホーム戦で大きな勝利となった。G大阪との大阪ダービーに2-1で勝利。開幕2連勝だが、新型コロナウイルス感染の影響で過密日程となった今季の戦いを見据え、ロティーナ監督は動いた。主将のMF清武をベンチに置き、柿谷を先発メンバーに入れた。CBも木本から20歳の瀬古を起用した。総力戦で臨む今季の戦う指針が暗黙で示された。

指揮官は大阪ダービーを振り返り、「要求の高い試合だったが、期待以上で満足している」と言った。組織だってボールを保持するポゼッションサッカーを掲げて2年目。4-4-2のシステムも定着し、安定した戦いを展開する。

ロティーナ監督は戦術を含め、チームを作る土台として「観察する」を掲げた。「選手として、人として理解するために」。規律を重んじる。その中で選手がどれだけ理解し、意図通りに動けているのか。日々の「観察」でメンバーも選択する。その中で結果も導き出してきた。

圧倒的に攻めながら得点を奪えず、後半19分に清武らを投入してゲームを動かした。直後に生み出された先制点を堅守で守り抜いた。“らしい”戦いでC大阪が連勝を伸ばした。【実藤健一】