新潟はホームで水戸と対戦し、1-0で勝利した。0-0の後半26分、MF本間至恩(19)が右足で放ったロングシュートがネットに突き刺さり決勝点。3試合ぶりの勝利となった。新潟は前半から本間、右DFに入った大本祐槻(25)を中心に両サイドから決定機を作った。失点が続く課題の守備でもDF舞行龍ジェームズ(31)、GK藤田和輝(19)が粘りを見せて勝ち点3を手にした。

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勝利をもたらしたのは本間だった。後半26分、ピッチ中央でボールを受けると、寄せてくる相手を軽々と抜き去り、思い切りよく右足を振り抜く。小柄な体から放たれたキックとは思えないシュートは勢いを最後まで落とすことなく、GKの手から逃げるようにネットに突き刺さった。

本間は強気だった。4人に囲まれた状態でも強引にドリブルを仕掛け、好機を演出し続けた。ここまで全試合出場も「攻撃方向に背中を向けてボールをもらうことが多かった。もっと強気にいかないと」と反省していた。前半5分には浅いDFラインの裏を狙い、ユースからともにプレーしたGK藤田和輝(19)のロングパスを左サイドで受け、ドリブル開始。圧倒的なスピードで駆け上がり、FWファビオ(23)にラストパスを通した。シュートは大きく枠を外れて先制こそ逃したが、新しい攻撃の形を見せた。

本間は後半32分に交代するまで常に危険な存在であり続けた。今後は対戦チームが本間の突破をさらに警戒するはずだが「研究された中でも、結果を出していきたい」と意気込む。チームは3試合ぶりの勝利で勝ち点を12に伸ばした。攻守で手応えをつかむ試合となった。【小林忠】