名古屋グランパスFW前田直輝(25)がプロ初のハットトリックを達成した。

前半9分、FW金崎夢生のシュートをGKがはじいたところを見逃さずに先制ゴール。同10分にはMFマテウスからの左クロスに反応。右足で確実に2点目を決めた。3-0で迎えた同38分にはMFシャビエルの縦パスに受け、左足で流し込んでハットトリックを達成した。

1-5で迎えた後半5分にはFW金崎のパスから4点目をマーク。「1点目を早い段階で取れたのが大きい。どれも良いボールが来たので流し込むだけだった。チームのみんなに感謝したい」と口にした。試合当日朝、テレビ東京系で放送中の「ウルトラマンZ」を3歳の長男とチェック。浦和戦をスタンド観戦した愛息に向け、1点目にウルトラマンZのゼスティウム光線、2点目に前作「ウルトラマンタイガ」の父ウルトラマンタロウのストリウム光線、3点目はウルトラセブンのエメリウム光線のポーズを取った。

「妻からLINEが来て(息子が)喜んでくれたみたい」と笑顔の前田は後半8分に途中交代した。前節の1日柏戦で足首を痛め、ルヴァン杯清水戦を欠場していた。「清水戦を休んだり、戦えない悔しさがあったので今日は得点したいと思っていた」と強調。フィッカデンティ監督は「前田が4得点したのはたまたまではない。前田が素晴らしいかったことをほめたいし、チーム全員の結果だ」と評価した。

「小学生以来ではないですか。中学でもしてないぐらい」というプロ初のハットトリックを「素直にうれしい」と振り返った前田は「今日1日は『すごかったでしょ』と言うけれど、次に切り替えて、すぐに準備したい」と決意を新たにしていた。