ドイツ2部ハノーバーへの完全移籍が決まった東京DF室屋成(26)が、ラストマッチとなるホーム名古屋戦にフル出場し、1-0の完封勝利に貢献し、有終の美を飾った。

16年の入団から108試合の出場を重ね、代表クラスに成長した。試合後にはセレモニーが行われ、移籍を決断した1つの理由として若手の台頭を挙げた。「このチームにタイトルをもたらしてくれると信じている」と、明大の後輩でもある1年目MF安部、DF中村帆らの活躍に期待を寄せた。

東京一筋でキャリアを全うする気持ちもあった。ただ、自分でも気づかないほどに、未知の世界で挑戦したい野心が大きかった。「短いサッカー人生を考えたら、断ることはできなかった」。セレモニー後はスタジアムを1周し、サポーターに手を振った。クラブへの恩返しは、異国の地でさらに飛躍することだ。